阿武隈カエル図鑑(6)

トウキョウダルマガエル(またはトノサマガエル)


07/08/22
分布
本州の仙台平野から関東平野にかけて。トウキョウダルマガエルとトノサマガエルは、従来、ほぼ生息域が別れているとされていたが、最近では混在しているという報告も優勢になっている。
従来の分布図を信じれば、阿武隈エリアでこの風貌のカエルを見かけたら、まず間違いなくトノサマガエルではなく、トウキョウダルマガエルである……ということになっていた。しかし、阿武隈エリアで見られる「トノサマガエルに似たカエル」はすべてトウキョウダルマガエルであり、トノサマガエルが混じっていないとは言えなくなってきているようだ。
『レッドデータブックふくしまII』(福島県生活環境部環境政策室自然保護グループ:編集・発行 2003/03)によれば、トノサマガエルとトウキョウダルマガエルは「未評価」となっている。理由は「(互いに)明確に区別できない個体が多く、分布に不明な点が多いため」だという。
また、「他県ではトノサマガエルとトウキョウダルマガエルは交配することも確認されており、細胞遺伝学的な研究も今後行う必要がある」としている。
それが本当なら、将来、トウキョウダルマガエルとトノサマガエルの区別はなくなり、同一種とされるかもしれない。

この写真は葛尾村で撮ったもの。川内村では存在は確認しているが、偏在していて数も少ない。わが家の近くでは、たった1度、1匹だけ目撃したことがある。


大きさ・容姿
40mm〜80mmくらい。。

緑色の強い個体


茶色い個体

緑色、茶色など体色はさまざま。トウキョウダルマガエルはトノサマガエルに比べて、 と言われているが、色も模様も様々であり、こうした識別方法もそのうち無効であるとされるかもしれない。


産卵
繁殖は、春から夏にかけてだらだらと続くらしい。雄は雌を獲得するために縄張りを作るが、そのためにヘビなどに襲われやすい。

↑トウキョウダルマガエルの縄張り内にヘビが侵入した形跡


孵化〜オタマジャクシ時期
卵はほぼ剥き出しで産み出されるが、泥やゴミが付着して目立たなくなる。
トノサマガエルは1シーズンに1回しか産まないが、トウキョウダルマガエルは2回に分けて産むことがあるらしい。
オタマジャクシは一月半くらいかけて、最大60mmくらいまで巨大化する。

変態
夏の終わりくらいまでには変態して上陸するが、大人になっても、水辺からあまり離れることはない。
鳴き声
ゲゲゲッと、短く区切るように鳴く。アマガエルにちょっと似ているが、身体に似合わず、アマガエルより声の線は細い。

性格
トウキョウダルマガエルは家の周囲ではほとんど目撃できないので、あまり性格が分からない。伝え聞くところによれば、近縁のトノサマガエル同様、力が強く、他のカエルを寄せつけないらしい。つまり、トウキョウダルマガエルが繁殖する場所では、他のカエルが同居することは難しいのではないか。だとすれば、うちにはいなくて幸いかな、とも思う。
2009年6月初旬、川内村上川内の某所に呼ばれた際、その家の前の田圃で、水の中に飛び込んだカエルが明らかにトノサマガエル、またはトウキョウダルマガエルだった。一瞬しか見えなかったが、大きさと模様から間違いなくアカガエルやシュレーゲル、アマガエルではなかった。
その家の人の話では、夜、家に無数のカエルが突進してきてバタンバタンとすごい音を立ててぶつかり、翌朝、軒下に死骸が累々と並び、困っているという。
トノサマガエルは獲物に向かって突進していく性質があるというが、窓ガラスや壁にあつまる蛾などに突進した勢いで衝突死するのだろうか。人工的な音や電磁波(例えば田圃に水を入れるためのモーターから出る音や高圧電線からの電磁波)などによる異常行動などではなければよいが……。
この田圃は再訪して調査したいと思っている。

index


(名前をクリックするとそのカエルのページに飛びます)

ヒキガエル科

アズマヒキガエル

アマガエル科

ニホンアマガエル

アカガエル科

ヤマアカガエル ニホンアカガエル タゴガエル トウキョウダルマガエル ツチガエル

アオガエル科

シュレーゲルアオガエル モリアオガエル


次へ次へ

ギターデュオ KAMUNA  tanupack.com